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酷暑、熱中症の危険に注意を!

2018.07.31

2018年の7月は極めて特異な気象現象が続発した夏だったとして、長く記憶されるだろう。

西日本が記録的な豪雨災害に見舞われた直後から、関東から西の広い範囲で体験したことのない酷暑が続いている。うだるような暑さは、被災地で復旧作業に追われる人たちも苦しめている。

月末には、台風12号が見たことのない軌跡を描いて日本列島に上陸した。

これらの異常気象が時を同じくして起きている。気象庁によると、暑い夏はしばらく続くという。引き続注意が必要だ。

埼玉県熊谷で最高気温41.1度、国内記録を5年振りに更新

7月中旬以降、東日本や西日本の広い範囲で気温が高い状態が続いている。

特に23日は関東甲信、東海地方で記録的な暑さとなり、埼玉県熊谷市では国内の観測史上最高となる41.1度を記録した。気象庁によると、これまでの国内の最高気温は2013年8月12日に高知県四万十市で記録した41.0度。今回はこれを5年振りに0.1度上回った。

このほか40度を超えたのは、東京都青梅市、岐阜県多治見市、山梨県甲府市の計4地点。都内で40度を超えたのも観測史上初だという。また、全国21地点で観測史上1位の記録を更新した。

気象庁が作成した同日16時時点の全国の気温分布図を見ると、35度を超える地点が関東から九州まで広い範囲に広がっていたことがわかる。最高気温が高かった地点(上位10位)の都県別内訳は、埼玉県が4地点、岐阜県、群馬県が各2地点、東京都、山梨県が各1地点だった。

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最高気温1位の記録が更新されたことにより、国内の最高気温記録の上位20位(計27地点)は次の表のようになった。

これまでに最高気温が40度を超えたことがあるのは12都県19地点に上った。また、今年新たに5地点が上位20位内に加わっていることは、この夏の酷暑のすごさを物語っている。

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熱中症による搬送数、死者数が過去最多に

酷暑の影響で、熱中症による被害が深刻だ。

総務省消防庁によると、7月16~22日の1週間で熱中症による救急搬送数が2万2,647人を数え、今年最多だった。このうち28府県の65人が搬送先の医療機関で死亡が確認された。熱中症による1週間あたりの搬送数、死者数のいずれも、2008年に統計を取り始めてから最も多かったという。それだけ今年の夏の暑さが厳しいということだ。

都道府県別にみると、搬送数が最も多かったのは東京都の1,979人、次いで愛知県の1,954人だった。埼玉、千葉、大阪、兵庫の4府県で搬送数は1,000人を超えた。西日本豪雨で大きな被害を出した広島県では576人が搬送され死者は5人、岡山県では搬送573人・死者2人、愛媛県では搬送247人・死者1人だった。

同庁は31日にも23~29日の週の状況を発表、それによると全国の熱中症による救急搬送数は1万3,721人、死者は22府県39人。搬送数は前週より減少したが、統計を取り始めてから2番目に多い数字だったという。熱中症になる危険が高い状態が続いている。

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気温や湿度が高いなかで熱中症になると、体内の水分や塩分のバランスが崩れて体温調節機能が働かなくなってしまう。体温の上昇やめまいなどの症状を引き起こし、重篤な場合には死亡することもある。

室内でじっとしていても、体熱が逃げにくくなって熱中症になる場合もある。体温調整機能が未熟な幼児や、こうした機能が衰えてきた高齢者、高温・多湿な場所で長時間作業する労働者などは熱中症になるリスクが高い。

熱中症を防ぐためには、のどが渇いていなくてもこまめに水分補給する、部屋の温度が28度を超えないようにエアコンを使うなどの対策が重要だ。熱中症対策に関しては、総務省消防庁のサイト「熱中症情報j」にわかりやすいパンフレットなどの資料がある。いざというときの応急手当てなどについても情報があるから、夏の間に一度はチェックしておこう。