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大阪で震度6弱の地震が発生

2018.06.30

6月18日午前7時58分ごろ、大阪府北部を震源とするマグニチュード6.1の地震が起きた。

府内各地で最大震度6弱を観測。週初めの月曜日の朝、大規模地震が大都市を襲った。

大阪府内で震度6弱を観測するのは史上初めて

最大震度6弱を観測したのは、大阪府大阪市北区、高槻市、枚方市、茨木市、箕面市の5市区。大阪府、京都府の18の市区町で震度5強を、大阪府、京都府、滋賀県、兵庫県、奈良県の27市区町で震度5弱を観測した。近畿地方を中心に、関東地方から九州地方の一部にかけて震度4~1を観測した。

気象庁によると、大阪府内で震度6弱以上の揺れが観測されたのは、データが残る1923年以降初めて。1995年の阪神・淡路大震災では、大阪市内は震度4だったとされている。

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大阪府の30日14時現在のまとめによると、この地震による府内の人的被害は死者4人、負傷者354人。住家被害は全壊4棟、半壊50棟、一部損壊2万76棟などとなっている。

また総務省消防庁の27日18時現在のまとめによると、大阪府以外でも、兵庫県、京都府、三重県、滋賀県、奈良県、徳島県で負傷者が、京都府、奈良県、兵庫県で住家の一部損壊が確認されている。

死者の状況は次の通り。高槻市で9歳の女児がブロック塀の崩落に巻き込まれて亡くなったほか、大阪市で80歳男性(ブロック塀の崩落)、茨木市で85歳男性(本棚の下敷き)、高槻市で66歳の男性がそれぞれ帰らぬ人となった。

鉄道が運転を見合わせ、多くの帰宅困難者が発生

地震発生は平日の朝、まさに通勤・通学時間のまっただなかのことだった。

最も影響を受けたのは、通勤通学の足である鉄道だ。今回の地震では、JR新幹線は、東海道新幹線の名古屋~新大阪間、山陽新幹線の新大阪~岡山間で運転を見合わせた。JR在来線、私鉄各線、大阪メトロなど主要な路線で全線が運休した。多くの帰宅困難者が発生し、一部では車道にまで人があふれた。

運行中の列車は緊急停止を余儀なくされた。国土交通省によると、JRや私鉄あわせて234本の列車が駅と駅の間に止まった。閉じ込められた乗客は車外に出て、線路上を徒歩で最寄り駅に向かった。

大都市で平日の日中に大規模災害が発生して交通機関が停止した場合、ぼう大な数の帰宅困難者の発生が予測される。帰宅困難者が一斉に徒歩帰宅などを始めると危険なため、国などはこれまで、一斉帰宅の抑制などを柱にした帰宅困難者対策を進めてきた。

今回の大阪北部地震では、大阪府は帰宅抑制などの措置は取らなかった。しかし、主要駅では多くの利用者等が滞留して混乱をきたしたとして、災害時の鉄道再開について早期に情報発信するルール作りを鉄道各社に要請するという。国交省でも、停止列車からの乗客の早期救助、運行再開情報の利用者への伝達などについて検証し、改善策を検討する方針だ。

通勤・通学途中に大規模地震が発生することは、今後も十分にありうる。大阪北部地震を教訓に、行政や鉄道会社には対応の改善に努めてほしい。私たち利用者も、勤め先や学校の対応を確認し、いざというとき安全第一に行動できるよう、徒歩帰宅を含めた帰宅困難対策を進めておきたい。

国交省作成のチェックポイントでブロック塀の安全点検を

ブロック塀の倒壊によって死者が出たのも、今回の地震の痛ましい教訓になった。

高槻市内の小学校で、プール横に設置されたブロック塀が地震の揺れで倒壊、小学4年生の女児が下敷きになって亡くなった。倒れたブロック塀は高さ3.5メートル、もともとあった塀の上にブロックを積み上げた構造で、建築基準法に定める「塀の高さは2.2メートル以下」「1.2メートル以上の塀には控え壁を設ける」などの要件を満たしていなかった。

この事故を受け、大阪府を始めとした全国の教育委員会は学校のブロック塀の点検調査を開始した。文部科学省は、これらの調査結果を取りまとめ、公表するという。

国土交通省は21日、ブロック塀の安全点検のためのチェックポイントを作成し、同省のサイトで公開した。塀の高さや厚さ、控え壁の有無など5項目を点検し、不適合がある場合などは専門家に相談するよう求めている。

チェックポイントはわかりやすいイラスト入りで紹介されている。学校施設に限らず、既存のブロック塀所有者等はぜひ一度、確認してほしい。

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