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記録的短時間大雨情報が出たら、災害危険度を確認しよう

2017.09.19

台風18号が日本列島を縦断し、各地に大きな被害をもたらした。

この時期の台風は日本本土に接近したり、上陸したりするコースをとることが多い。この先もしばらくは台風による大雨や秋雨前線による長雨などが発生する恐れがある。

引き続き十分な注意が必要だ。特に、防災に関する気象情報には普段以上に敏感であるべきだろうと思う。

九州、四国、本州、北海道に上陸し、文字通り列島を縦断

大型の台風18号が17日から18日、日本本土を襲った。

今月9日にマリアナ諸島近海で発生した台風18号は、勢力を強めながら北西に進み、13日には先島諸島に最接近。宮古島に大雨を降らせた後、日本本土に向かって北東方向に進路を変えた。

17日午前11時半ごろ、台風はまず鹿児島県南九州市付近に上陸した。北東に進んで午後5時ごろには高知県宿毛市付近に再上陸。西日本の広い範囲を暴風域に巻き込みながら、午後10時ごろには兵庫県明石市付近に再々上陸した。日本海を北上して18日昼前に北海道檜山地方に上陸し、同日夜にはオホーツク海に抜けて温帯低気圧に変わった。

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このように、台風18号は九州、四国、本州、北海道という日本の主要4島すべてに上陸した。まさに列島をなめるように縦貫した。

各地で記録的短時間大雨情報の発表が相次ぐ

総務省消防庁の18日午後6時現在の被害報(第5報)によると、台風18号による人的被害は全国で死者1人、行方不明者1人、重軽傷者43人。香川県三豊市では、住宅の裏山が崩れて土砂が流れ込み80歳代の女性が亡くなったという。住家被害は、全壊1棟、一部損壊124棟、床上浸水119棟、床下浸水526棟などとなっている。

被害の全容は連休明けから次第に明らかになるだろうが、列島を文字通り縦断したために、大雨の被害は広範囲に及んだ。全国各地で記録的な大雨となり、河川のはん濫や土砂災害があちこちで発生した。空の便など交通機関にも影響が出て3連休は大荒れとなった。

「記録的短時間大雨情報」がたびたび発表されたことには驚かされた。

大分県では17日の9時、14時30分、15時、15時40分と立て続けに4回、記録的短時間大雨情報が発表された。同県佐伯市や津久見市で1時間雨量110ミリから120ミリの猛烈な雨が降った。

関西地方では、京都府で発表が相次いだ。17日21時30分、22時、22時30分の計3回で、京丹後市、宮津市、与謝野町、伊根町で1時間に90ミリを超える雨が降った。

18日は北海道だ。同日4時、4時10分には知内町、木古内町で100ミリから120ミリ、続く10時10分、同20分には大樹町、広尾町、幕別町で90ミリの大雨が降った。

このほか、兵庫県や山梨県で記録的短時間大雨情報が発表されている。

関東大震災の写真や映像を公開しているデジタルアーカイブもある

記録的短時間大雨情報とは、数年に一度程度しか発生しないような短時間の大雨を雨量計で観測したり、レーダーで解析したりした場合に、各地の気象台が発表する情報だ。

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同情報の発表基準は予報区域ごとに異なるが、1時間雨量が80ミリから120ミリを超えた場合が目安となっている。気象庁の発表基準一覧を見ると、九州・沖縄などでは120ミリなどと基準は高く、北海道などでは80ミリなどと低くなっている。

気象庁の説明によると、同基準は1時間雨量として歴代1位か2位の記録を参考にしているといい、「大雨警報発表中に、現在の降雨がその地域にとって土砂災害や浸水害、中小河川の洪水害の発生につながるような、稀にしか観測しない雨量であることをお知らせするために発表する」と位置付けられている。

つまり、この情報が発表されたということは、住んでいる地域の降雨がすでに災害が発生してもおかしくない状況にあることを意味しているわけだ。

では、この情報が発表されたら、どうずればよいのだろうか? 気象庁はその対応策として、具体的にどこで災害の危険性が高まっているかを確認することを推奨している。

具体的には、気象庁サイトの「防災情報」カテゴリーにある「土砂災害警戒判定メッシュ情報」「大雨警報(浸水害)の危険度分布」「洪水警報の危険度分布」で、現時点の各災害の危険度を確認してほしいという。いずれの災害の発生危険度も5段階にわかりやすく色分け表示され、紫色が最も危険度は高い。

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台風18号通過後の日本列島の土砂災害警戒判定メッシュ情報を見ると、九州、北海道などで危険度が高い状態が続いていることが確認できた。

ひとつの台風が去ったからといって安心はできない。この後も、強い雨を降らせる台風はいくつも日本に近づいてくるだろうし、秋雨前線が活発化することもあるだろう。

「記録的な大雨が降った場合には、気象庁のサイトで災害危険度を確認する」を習慣にしよう。