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ハザードマップポータルサイトがリニューアルして機能充実

2016.11.30

自宅のある場所は災害時にどのような危険があるのか――このことをしっかり把握できている人はどれくらいいるだろうか。

ハザードマップは、地域で想定されている災害による被害の程度などを示した地図だ。地震や洪水など災害別にたくさんの種類がある。市区町村が作製し、印刷物として世帯に配布することもある。

ハザードマップを確認すれば、自宅のある場所の災害危険度をあらかじめ知ることができる。自宅の災害に対する危険度が分かれば、効果的な防災・減災対策を立てることもできる。

「わがまち」は各種ハザードマップをスムーズに閲覧可能

「国土交通省ハザードマップポータルサイト」は、全国の市区町村がインターネットで公開しているハザードマップを手軽に閲覧できるサイトだ。

ハザードマップを調べる際の入り口として重宝していた同サイトが今年6月リニューアルし、機能を大幅に充実させた。

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国土交通省のリリースによると、リニューアルポイントは以下の3点という。

  • ●地図上での位置指定や住所入力により、任意地点の自然災害リスクをまとめて確認できるようになった
  • ●スマートフォン等のGPS機能を利用し、現在いる位置の防災に役立つ様々な情報を簡単に確認できるようになった
  • ●津波浸水想定区域を新たに掲載した

具体的にはどのように便利になったのか、実際に使って確かめてみた。

新しいトップ画面を開くと、「重ねるハザードマップ」「わがまちハザードマップ」の2つのメニューが表示されている。

「わがまちハザードマップ」は、全国の市区町村が作製したハザードマップへのリンク機能を提供している。調べたい市区町村と災害の種類を選べば、当該市区町村のハザードマップ公開サイトに遷移する。

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地図から知りたい市区町村を選ぶと、その市区町村が公開しているハザードマップの種類を確認することができる。青地のリンクをクリックすれば市区町村サイトに飛んでいく。

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あるいは、災害種別から知りたい災害のハザードマップの種類を選んだあとに、市区町村を絞り込むこともできる。

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いずれの方法でも、たとえばこの東京都新宿区の洪水ハザードマップにスムーズにたどり着くことができた。

閲覧できるハザードマップの種類は、洪水ハザードマップ、内水ハザードマップ、高潮ハザードマップ、火山ハザードマップ、津波ハザードマップ、土砂災害ハザードマップ、震度被害(揺れやすさ)マップ、地盤被害(液状化)マップなどとなっている。

各種情報を同一地図に表示する「重ねるハザードマップ」

「重ねるハザードマップ」は、地図や空中写真のうえに、浸水想定区域や道路情報、危険箇所などを重ねて表示し、閲覧することができる機能だ。区境、県境もなくシームレスにマップを表示できるという。

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イメージとしてはこのようになる。

具体的には次のように使うようだ。大雨が降ったとき、「浸水のおそれがある場所」を表示させてみた。

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これに「土砂災害の危険がある場所」を追加表示させてみる。具体的には、左の表示ツールから「土石流危険渓流」「急傾斜地崩壊危険箇所」を選択する。

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さらに追加して、「通行止めになる恐れがある道路」を同時に表示させる。具体的には、さきほど同様、左から「道路冠水想定箇所」「事前通行規制区間」を選ぶ。

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このような状態で結果が表示された。

大雨の際、浸水や土砂災害の恐れがある箇所を知り、通行止めになる恐れがある道路を同一の地図上に表示できた。地域における避難ルートの検討などに役立てることができそうだ。

重ねるハザードマップで利用できる情報は数多い。

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洪水、津波、土砂災害のハザード情報に加え、「災害時に役立つ情報」として道路冠水想定箇所、事前通行規制区間、緊急輸送道路、「防災に役立つ地理情報」として、1945年以降の空中写真等、治水地形分類図、明治前期の低湿地、都市圏活断層図などの情報を利用できる。

情報をあれこれと表示させてみるだけでも、さまざまな発見がありそうだ。スマートフォンのGPS機能を使えば移動先でも利用できるから、活用範囲は自宅周辺にとどまらない。

防災・減災対策にとって地図情報や位置情報が役立つ場面は多いから、スマホの普及は、このような防災にかかわるウェブサービスの拡大を後押しするだろう。

こうしたサービスの最大の利点は手軽に利用できることだ。サービスを体験して防災に対する意識を高め、実際に防災・減災対策の取り組みを始める人も増えるかもしれない。

新しいハザードマップポータルサイトを活用して、身近な場所の災害危険度をぜひ把握してほしい。