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「東京で学ぶ 京大の知」、今回のテーマは「地震」

2016.02.24

 京都大学はこの3月、連続講演会「東京で学ぶ 京大の知」を京都大学東京オフィスで開催する。京都大学の研究者が最先端の研究成果を一般向けに分かりやすく紹介する全4回の連続講演会だ。昨年は火山や豪雨など自然災害を幅広く取り上げたが、東日本大震災から5年の節目となる今年のテーマは「地震」。「大地震、何が起きる?どう備える?―地震のメカニズム、予測・対策から復興まで―」と題して、地震災害・地震防災について多面的に紹介する。参加予約が必要で締め切りは3月1日。東日本大震災の教訓をあらためてかみしめ、将来国内で発生が予測される大地震に備えるために、興味のある人はぜひ参加しよう。

5年の節目に、4人の研究者が地震について語る

 連続講演会への参加を呼びかけるチラシにはこうある。

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 「5年前の2011年3月11日。M9.0という観測史上最大規模の地震に、文字通り日本は大きく震えました。私たちが暮らす日本が、地震大国であることに、あらためて多くの人が直面し、過去、そして未来において、日本は地震とともにあることを感じました。もちろん、未来に『絶対の予測』など、ありません。そして、ひとたび大地震が起これば『被害ゼロ』もありません。だからこそ、私たちは地震をもっと知り、備える必要があるのです」

 今回の連続講演会では、京都大学の4人の研究者が講師をつとめ、東日本大震災のみならず、将来発生が予測される首都直下地震、南海トラフ巨大地震などにも触れながら、それぞれの視点から「地震」について語る。日本に暮らす者としていかに地震に向き合うか、大きな示唆が得られるだろう。昨年の連続講演会にはブログ子も参加した。活発な質疑があり、講師の先生方は真摯に回答されていた。防災について先端の知識を学ぶ有意義な時間だった。京都大学が言う「広く社会一般の方々に向けた情報発信、社会還元」の質の高さに感じ入った。

 京都大学は「時節柄、場所柄、またテーマとしても幅広い方々に関心をいただける内容かと思います。ぜひ多くの方々に参加していただきたい」と呼びかけている。

参加申し込み締め切りは3月1日

 連続講演会の初回は3月9日水曜日。以降、毎水曜日ごとに、16日、23日、30日と4回にわたって開催される。時間はいずれも18時30分~20時の1時間半で、質疑応答もある。定員は各回100人、参加費は無料だ。

 申し込み方法はウェブあるいはファクスで。ウェブの場合は、東京オフィスのホームページ(http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/tokyo-office)にアクセスして同サイトのフォームから申し込む。ファクスの場合は、同サイトから申し込み用紙(PDF)をダウンロード・記入のうえ、同サイトに記載のファクス番号に送付する。4回連続での参加、1回のみの参加のいずれも可能。申し込みの締め切りは3月1日だ。参加希望多数の場合は抽選となる。

 会場は、京都大学東京オフィス(JR 品川駅東口・インターシティA棟27階)。問い合わせは、京都大学東京オフィス、電話03-5479-2220へ。

 各回の具体的なプログラムは次の通り。

【第1回】「巨大地震に備えた都市・建築物の地震対策」(3月9日)

 講師:林 康裕(工学研究科教授)

 内容:東京では、首都直下地震や南海トラフを震源とする巨大地震の発生が懸念されています。本講演では、阪神淡路大震災や東日本大震災などの地震被害経験を踏まえた、都市・建築物の地震対策のあり方についてお話しします。

【第2回】「巨大地震の予測と地震科学の限界」(3月16日)

 講師:橋本 学(防災研究所教授)

 内容:東日本大震災以降、南海トラフなど巨大地震の想定が相次ぎ、社会は対応に追われています。ただ一方で「大規模地震の予測が極めて困難」という報告もあります。それらの科学的根拠、合理性などを、地震科学の限界を踏まえつつ解説します。

【第3回】「コンピュータ地震なまずの飼育法」(3月23日)

 講師: 平原 和朗(理学研究科教授)

 内容:コンピュータ上に日本列島を作り、日本列島下に沈みこむプレート運動と岩石の摩擦則を用いて地震を発生させる、「コンピュータ地震なまずの飼育法」(地震発生サイクルシミュレーション)を通して、地震発生の謎に迫ります。

【第4回】「復興から考える、地震で起きること・備えること」(3月30日)

 講師:牧 紀男(防災研究所教授)

 内容:首都圏では近い将来、M7クラスの地震の発生が予想されています。被害をゼロにすることは不可能であり、災害からの回復力を高めることも重要です。近年の災害事例から、災害が地域に与える影響、災害への対処方法について考えます。