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今年の台風は1月以降7月まで毎月連続発生、50年ぶりの珍事

2015.07.31

 気象庁のサイトは、気象や自然災害に関する情報・データの宝庫だ。国内の観測機関の"元締め"だから当然なのだが、それでも同サイトを巡っていて虚を突かれるような情報に出会うと、ある意味感動して興奮する。

 台風の発生について調べていて、そんなデータに出会った。今年に入って発生した台風は13個(速報値)あるが、現在のところ1月から7月まで毎月発生している。気象庁の統計資料によると、データが掲載されている1951年以降、この毎月の連続発生は1965年以来2度目のことであるらしい。この速報値が確定すると実に50年ぶりのことであり、非常に珍しいケースということになる。

20150731_01.JPG ※画像はすべて気象庁サイトから引用

台風発生の平年値は年間25.6個、上陸するのは年間2.7個

 台風の発生数の平年値は年間25.6個、接近数(国内の気象官署等から300km以内に入った場合)は11.4個、上陸数(台風の中心が列島4島の海岸線に達した場合)は2.7個となっている。本土への接近数が年間平均5.5個であるのに対し、沖縄・奄美は7.6個だ。

 台風の発生が最も多かったのは1967年の39個で、前述の65年は32個と6位。最も少なかったのは2010年の14個。

 50年ぶりに毎月発生している今年だが、7月までの13個はどの程度多いのだろうか。統計資料を見ると、発生最多だった1967年が同じ13個だった。この年は、1月は発生がなかったものの2月から12月まで毎月発生した。特に7月以降急増し、7月7個、8月9個、9月9個と夏の3か月だけで25個も発生した。

 7月までの発生数は1971年の19個が最多で、続いて65年15個、58年14個。今年より多いのは過去にこの3度しかない。7月までの13個発生は89年以来四半世紀ぶりとこれまた久しぶりのことなのだ。

 毎月の連続発生記録を調べると、1年のうち11か月で発生したのは過去に6度あるが、12か月毎月発生した年はない。今年、確定値で仮に12か月連続発生すれば、過去65年間で初めてということになる。

はるか南の太平洋上で発生する台風

 気象庁のサイトには、台風の経路についても調べることができる。今年、すでに発生した12個のうち、日本列島に接近したのは6号、7号、9号の3個。今月に入って11号、12号が連続して上陸した。

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 台風11号は7月4日に日本のはるか南のマーシャル諸島で発生し、同月12日まで洋上を西進、フィリピンの東海上で直角に向きを北方に変えた。そのまま北上して16日23時ごろ高知県室戸市に上陸、比較的ゆっくりした速度で北へ進み、四国と中国地方を縦断。18日午後に日本海に抜けて熱帯低気圧に変わった。

 総務省消防庁の報告(24日現在の速報値)によると、全国で2人が亡くなり、2府14県の約44,000人に避難指示、約109万人に避難勧告が出された。大雨は京阪神で記録的となり、多くの地点で観測史上最大の雨量を観測した。

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 翌週の25日、今度は台風12号が奄美地方に最接近した。26日には長崎県佐世保市に上陸し、同日夜に対馬海峡に抜けて熱帯低気圧に変わった。13日に太平洋上で発生して2週間をかけて日本まで到達した。

これから台風シーズンは本格化、台風情報には十分注意を

 今年、すでに2個が上陸した台風だが、気象庁の統計資料によると、上陸数が最も多かったのは2004年の年間10個。次が1990、93年の6個だった。上陸数を都道府県別にみると、鹿児島県が1951年以降39個で最多、高知県25個、和歌山県22個などとなっている。

 今後のことはわからないが、例年台風は夏から秋にかけて数多く発生するから、今年もかなり発生数が多くなる可能性はありそうだ。また、前述したように平年値が年間2.7個だから、今年はこれを上回る可能性もある。今後の台風情報には十分注意しよう。あわせて、台風に対する理解を深めるために、気象庁の「過去の台風資料」のサイトもぜひ一度閲覧することをお勧めしたい。