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京都大学が防災テーマに連続講演会を開催へ

2015.01.31

 京都大学は来る3月、東京都港区の京都大学東京オフィスで、連続講演会「東京で学ぶ 京大の知」のシリーズ17「変容する社会と激変する自然災害」を開催する。同連続講演会で防災がテーマとして取り上げられるのは初めて。3月中の毎木曜日、計4日間にわたって、4人の研究者が最新の知的成果を市民向けに披露する。京都大学は「連続講演会は、毎回多くの市民に大変な好評をいただいている。ぜひ多くの方に参加してほしい」と呼びかけている。

最新の知的成果を一般市民に披露する連続講演会

 京都大学東京オフィスは、同大学の東京地区における情報の収集および発信の拠点として平成21年9月に開設された。場所は、JR品川駅近くの品川インターシティA棟27階にある。東京オフィスについて、京都大学は「開所以来、品川駅から至近という利便性もあり、産官学共同研究や、他機関等の研究者との打合せはもちろん、入試説明会、就職支援相談会などが活発に開催され、多くの方々にご利用いただいております。就職活動中の学生にとっては、情報交換と休息の場として、卒業生の方々には同窓会等の会場として数多く活用いただいています。また、大学主催の講演会・セミナーの開催をとおして、広く一般の方々にも京都大学の最新の研究成果を積極的に発信しています」と紹介している(京都大学のサイトより)。

 こうした研究成果の発信のひとつが今回紹介する連続講演会シリーズだ。定められたテーマに沿って、京都大学の教員4人がそれぞれ1時間半の講演をする。平成22年11月に始まったシリーズの初回テーマは「王朝文学の世界」。以後、人文、社会、自然とさまざまな分野をテーマに、年間3~4回定期的に開催されている。

斜面災害、火山など、ホットなテーマで4回の講演会

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 日本列島は昨年も、土砂災害、火山噴火など苛烈な自然災害が相次いだ。連続講演会のテーマとして、初めて防災が取り上げられたことには意義がある。京都大学は今回の連続講演会の趣旨について、相次ぐ自然災害による甚大な被害は、被害地域に住む人々の今後の暮らしにも多大な影響をもたらしていると指摘、自然災害そのものの強大化等のトピックにも触れながら、「最近発生した自然災害を解説するとともに、社会の変化に対応した備え、すなわち「防災」について、皆さまと一緒に考えてみたい」としている。

 連続講演会は3月5日木曜日にスタートし、12日、19日、26日の毎木曜日ごとに4回連続で開催される。時間はいずれも18時30分~20時の1時間半。質疑応答もある。定員は各回100人で、参加希望多数の場合は抽選となる。参加費は無料だ。

 申し込みは、東京オフィスのホームページ(http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/tokyo-office)にアクセスし、同サイトのフォームかファクスで。連続での参加、回ごとの参加のいずれも可能。申し込みの締め切りは2月25日となっている。

 具体的なプログラムは以下の通り。斜面災害、災害リスクコミュニケーション、火山、都市水害と、いずれもホットな話題を取り上げている。興味のある人は、ふるって参加しよう。

第1回「豪雨と斜面災害 -雨の降り方、地質、地形から地域の減災を考える-」(3月5日)

講師:松四 雄騎(防災研究所・准教授)

内容:近年、日本各地で集中豪雨による斜面災害が頻発しています。湿潤変動帯といわれる日本列島の山地における自然現象としての斜面崩壊を解説し、激化する豪雨に対応できるしなやかな地域社会のあり方について考えます。

第2回「災害リスク・コミュニケーションの新しいかたち -想定を活かすために-」(3月12日)

講師:矢守 克也(防災研究所・教授)

内容:危険性を指摘されても対策する気になれないこともあれば、大丈夫と説得されても無性に心配になることもあります。リスクの受けとめは一筋縄にはいきません。だからこそ、リスク・コミュニケーションが大切になります。そのための手法について具体的に紹介します。

第3回「火山活動の予測 -できて当然の火山・ハードルの高い火山-」(3月19日)

講師:鍵山 恒臣(理学研究科・教授)

内容:御嶽山の噴火の際に「水蒸気噴火は予測がむずかしい」というコメントを数多く耳にしました。では、なぜ水蒸気噴火は予測が難しいのでしょうか? 予測の比較的簡単な噴火はあるのでしょうか? 私と一緒に一歩踏み込んで考えてみましょう。

第4回「都市水害-地下と車に要注意-」(3月26日)

講師:戸田 圭一(経営管理研究部・教授)

内容:都市水害について、最近の事例を振り返りながら、その特徴と厄介さについてお話しします。また、地下空間への浸水と車に関係する事故の危険性とその対応策について、私たちの一連の研究成果を紹介していきます。