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記録的な大雪で各地に被害が続出―雪害に注意しよう

2014.02.18

14日以降、雪に「埋もれて」亡くなるケースも

 この冬の雪で亡くなった人が74人、けがをした人が1,460人に上ることが17日19時現在の総務省消防庁のまとめでわかった。特に2月14日夜から関東甲信と東北では記録的な大雪になったが、この14日以降の死者は8県で19人を数えている。通行中の車両が降り積もった雪に囲まれて立ち往生したり、道路が通行止めになって集落が孤立したりと、各地で深刻な影響が出ている。山梨県の甲府市や河口湖など、観測史上最大の積雪を記録した地点が多数にのぼり、「100年に1度の大雪」と呼ばれる災害となった。

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 この冬の雪による死者は19都道県で74人。秋田の17人を始め、北海道12人、青森・群馬6人、岩手・新潟5人、山形・福島・埼玉・山梨・長野3人などとなっている。屋根の雪下ろしなど除雪作業中の死者が52人と最も多く、落雪や倒壊建物の下敷きになって亡くなったのがそれぞれ7人などだった。年齢別には65歳以上が55人で、65歳未満の19人を大きく上回った。ただし、14日以降の大雪の死者の状況は深刻で、群馬県川場村で雪に埋もれた車内で発見された37歳男性が死亡、同中之条町で車内で一酸化炭素中毒になった43歳男性が死亡、山梨富士河口湖町で空き地に倒れていた80歳男性と県道で倒れていた53歳女性が死亡するなど、雪に「埋もれて」亡くなるケースが相次いでいる。

雪に関する基礎知識

 意外と知られていないかもしれないが、日本は世界有数の雪国だ。青森市は年間700センチ、札幌地は年間500センチほどの雪が降るが、世界の主要都市ではカナダのモントリオールで200センチ、アラスカ(米国)のアンカレジやノルウェーのオスロでも150センチ程度といい、人が多く住む場所での降雪量としては他国に突出して多い。

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 豪雪地帯対策特措法に基づく「豪雪地帯」は平年の積雪積算値が50メートル以上などの場所、「特別豪雪地帯」はそのなかでも住民生活に著しい支障がある場所が指定されているが、豪雪地帯は国土の約51%、特別豪雪地帯は約20%を占めている。また、1日の積雪量日本記録は、1927年2月14日の滋賀県・伊吹山に降った1,182センチで、これは世界記録でもある。世界2位は1911年の米国カリフォルニア州タマラックの1,153センチとされている。

 「降雪量」と「積雪量」の違いには注意が必要だ。降雪量は一定の時間内に降った雪の深さのこと、積雪はある地点で積もった雪の地面までの深さのことをいう。新しい雪が降ると、その重さですでに積もった雪は押しつぶされたりするため、降雪量イコール積雪量とはならない。また、積雪とは「観測所周辺の地面の半ば以上を雪が覆う現象」のことをいい、「積雪0センチ」は半ば以上を覆っており、「積雪なし」は半ば以上を覆っていない状態で意味が違う。

除雪作業には細心の注意を

 屋根に新雪が1メートル積もった場合、雪の密度を0.1グラム/立方センチとすると、1平方メートルあたり雪の重さは100キロになる。屋根の広さが100平方メートルとすると、10トンの重量がかかり、体重50キロの人が200人屋根に上っている計算になる。大雪の後の雪下ろしの重要性がわかる。

 除雪作業中の転落事故の増加を受けて、国は対策を検討、「命を守る除雪中の事故防止10か条」として以下の対応を呼びかけている。

  •  (1)作業は家族,となり近所にも声かけて2人以上で!
  •  (2)建物のまわりに雪を残して雪下ろし!
  •  (3)晴れの日ほど要注意,屋根の雪がゆるんでる!
  •  (4)はしごの固定を忘れずに!
  •  (5)エンジンを切ってから!除雪機の雪詰まりの取り除き
  •  (6)低い屋根でも油断は禁物!
  •  (7)作業開始直後と疲れたころは特に慎重に!
  •  (8)面倒でも命綱とヘルメットを!
  •  (9)命綱,除雪機など用具はこまめに手入れ・点検を!
  •  (10)作業のときには携帯電話を持っていく!

 この冬、まだまだ雪の多い季節は続く。これ以上の雪害の犠牲を出さないよう、改めて皆で確認したい。