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あなたの子どもの防災頭巾は安全? 防炎性能・耐衝撃性の確認を!

子どもの防災頭巾の安全性(写真:国民生活センター提供)

防災グッズとしては一般にもよく知られている防災頭巾。入学時に必ずそろえなければいけないと定めている小学校も多くあります。しかし、その「防災性能」についてはあまり理解されていないのではないでしょうか。「何もかぶらないよりはまし」くらいに考えている保護者も多いでしょうし、家庭にあまった布切れで適当に作ったという方もいるかも知れません。

ところが、防災頭巾にもちゃんとその性能を測る規格があるのです。(財)日本防炎協会は、「燃えにくさ」と「耐衝撃性」について同協会の定める基準をクリアした製品に対して認定証を発行しています。数多くの市販品を集めて性能を比較した(独)国民生活センターの調査結果を見ながら、防災頭巾をどう選ぶか、どう使用するかといったポイントを紹介します。

表示や見た目だけでなく、本当に「燃えにくい製品」を選ぼう

国民生活センターが性能評価をした防災頭巾は、日本防災協会の認定品8点、非認定品8点の計16点。いずれも3000円以内で販売されている市販品です。

防災頭巾が燃える様子(写真:国民生活センター提供)

防炎性能を測るテストでは、防災頭巾に「長さ24ミリメートルの炎をバーナーで90秒間」あててみました。火元を離すと自然に鎮火して燃えにくいことが確認できたのは、認定品では全製品にあたる8点、非認定品では認定生地を使用している2点のみでした。その他の非認定品は、火元を離しても燃え続けたり、鎮火したものの燃え広がったりして、焼失してしまいました。

また、テストを実施した全製品には、いずれも「防炎」「難燃」などの「燃えにくい」ことを表す性能表示がされており、テストで焼失してしまった非認定品の中には、「燃えにくそうにみえる銀色でアルミのようなイメージの素材」を使用している防災頭巾もありました。

→「燃えにくさ」は日本防炎協会認定品の基準を目安に選びましょう。

新品16点の防炎性能テスト結果(出典:国民生活センター「子どもの防災頭巾の安全性」2010年9月1日発表)

「軽量な落下物からの頭を防護する製品」と認識して選ぼう

耐衝撃性を測るテストでは、防災頭巾に「5キロの鉄のおもりを10センチの高さ」から、防災頭巾を被せた人頭模型の上に落下させています。同センターが独自に設定した衝撃吸収率で約40%以上を示すと、同協会の認定基準をクリアすることになるそうです。テストで同協会の認定基準をクリアした製品は、認定品は全製品にあたる8点、非認定品は3点にとどまりました。認定品の衝撃吸収率は全製品で50%以上あり、中には衝撃吸収率が80%以上の製品もありました。

「5キロの鉄のおもりを10センチの高さ」から落下させるというのは、日本防災協会の試験に準拠した方法ですが、同協会のヘルメットの耐衝撃性を測るテストでは「より硬い素材のおもりを頭巾の10倍の高さ」から落下させて調べているそうです。認定品のこうした試験方法の違いから同センターは、「防災頭巾は書籍などの軽量な落下物からの保護を想定した製品だろう」と指摘しています。

表示については、耐衝撃性の性能表示がされていない製品もありました。軽量な落下物からの防護を想定した製品であることを理解したうえで、耐衝撃性は日本防炎協会の「防災頭巾」認定基準項目であることを知っておくことが製品選びの大きなポイントになります。

→「耐衝撃性」は日本防炎協会認定品の基準を目安に選びましょう。

新品16点の衝撃吸収率テスト結果(出典:国民生活センター「子どもの防災頭巾の安全性」2010年9月1日発表)

「長期使用したことにより、製品の性能が低くなっていないか」も確認しよう

詰め物がウレタンの防災頭巾の劣化(写真:国民生活センター提供)

同センターはさらに、新品だけでなく、東京都と神奈川県の小学4?6 年生が実際に使用していた市販の防災頭巾(認定品17点、非認定品13点の計30点)を集めて、長期使用後でも製品の性能が十分であるかどうかについても調べています。

認定品・非認定品にかかわらず、集めた多くの製品が、外側の生地は汚れていたり破れていたり、中の詰め物は偏っていたり露出があったりしたことから、洗濯や長期使用していると製品が痛んでくることが確認されています。

防炎性能を測るテストでは、認定品は全製品にあたる17点が新品でのテスト結果と同様に燃えにくかったのに対して、非認定品は13点中7点が焼失してしまいました。同センターは、「認定品は長期使用しても防炎性能の低下は少ない」と分析しています。

一方、耐衝撃性については、詰め物がウレタンのみの製品の中には洗濯した回数にかかわらず「劣化のために詰め物がほとんどない状態」で耐衝撃性が極端に低かったものがありました。

→洗濯できるかどうかなど、手入れや取り扱い方法を確認しましょう。

→使用後は、外側の生地の汚損、詰め物の偏りや劣化がないか確認しましょう。

防災頭巾は、普段は椅子の背もたれや座布団代わりに使用したりして、置き場所をとらない便利な防災グッズです。新しく防災頭巾を備えるときは「燃えにくさ」と「耐衝撃性」を考えて選ぶのはもちろんですが、「長期使用していると、汚れたり破れたりして、製品が痛んでしまい性能が低くなってしまうことがある」ことも知っておく必要があるでしょう。知らない間に子どもの防災頭巾がせんべい布団のようにぺしゃんこに――ということがないように気をつけたいですね。いざというときに製品の性能が十分に発揮できるように、子どもが使用している防災頭巾を定期的に保護者がチェックして、普段から災害に備えておきたいものですね。

独立行政法人 国民生活センター「子ども用防災頭巾の安全性」(2010年9月1日:公表)
財団法人 日本防炎協会

※(独)国民生活センターが実施した「燃えにくさ」と「耐衝撃性」のテストは、(財)日本防炎協会の「防災頭巾」認定基準に基づき実施されたものです。

2010.09.13|ガジェット記事