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【第13回】気象庁「気象科学館」がリニューアル!

2011.01.25

災害について「考えたり、体験できる」をコンセプトに、
参加型の体験コーナーの充実を図る

天気予報の仕組みや地震の観測技術などについて学べる気象庁の「気象科学館」。1997年のオープン以来、これまで多くの方が来館し、気象知識の普及や、気象災害の軽減・防止に対する意識向上に役立ってきました。

その気象科学館がリニューアルし、2010年5月6日にオープンしました。 気象庁広報室広報係長の深畑純一さんによると、これまでの同館は科学的要素のある展示品や、気象庁の歴史などの展示がメーンでした。そこで今回のリニューアルに当たり、来館者が「ただ見るだけではなく、考えたり、体験できる」をコンセプトに、防災知識が身に付けられる展示になるよう力点を置いたといいます。

これまでの展示品などに加えて、「ひょっとして大雨キューブ」「緊急地震速報トライアル」「防災ポイントウォッチャー」「しっている? 天気予報が届くまで」といった参加型の体験コーナーが新たに設けられ、より身近に防災を意識できる展示となりました。

こうした参加型の体験コーナーを多く導入したきっかけには、2008年の局地的大雨(ゲリラ豪雨)によって、川遊びをしていた子どもたちや、マンホール内で作業をしていた人たちが亡くなる痛ましい出来事があるといいます。深畑さんは、「局地的大雨などは自然のちょっとした変化に気付いてもらうことで防げるところがあります。ひとりひとりのリスク管理をもう少し高めてもらおうと思いました」と話します。

今後の展示予定としては、津波に関する展示品を設置するそうです。それというのも、昨年2月のチリ沿岸の巨大地震で、気象庁は17年ぶりに大津波警報を発表しました。結果的には、3mの津波は観測されず、人的な被害はありませんでしたが、アンケートで避難指示・勧告が発令された地域の住民の6割近くが避難しなかったという回答結果は、多くの防災行政担当者に大きな衝撃を与えました。深畑さんは、津波のメカニズムや恐ろしさなどが学べる展示品を通して、避難することの重要性をわかってもらいたいと話します。

同館には、家族連れや修学旅行生が多く訪れるとのこと。防災行政担当者のみなさんも、まずはご家族を連れて体験してみてはいかがでしょうか。

気象科学館:参加型の体験コーナー

気象庁「気象科学館」

※本稿はbside2011年1月号[Vol.13]に掲載したコラムを再掲載しています。