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【第1回】内閣府(災害予防担当)

2010.07.05

自助・共助を中心とした減災の国民運動を展開
充実した防災啓発コンテンツは自由に利用可

災害が発生した際に「死なないよう」「困らないよう」に平時から備えておくことは災害対策の基本です。内閣府の災害予防担当は、一般国民や企業団体等に対して、こうした「備えの大切さ」をPRするさまざまな業務をしています。主な業務には、毎年実施される「防災週間」「防災とボランティア週間」などをきっかけとした啓発事業、企業団体等が災害時に困らないための事前の計画づくり(BCP)の促進などがあります。

このうち啓発事業については、中央防災会議に設けられた「災害被害を軽減する国民運動の推進に関する専門調査会」の決定や報告を受けて、「自助・共助を中心とする減災の国民運動」を重点的に実施しています。この国民運動では下表に示すような5つの柱が掲げられており、内閣府もこれに基づいた具体的な事業を展開しています。

災害被害を軽減する国民運動の推進に関する基本方針の概要
<安全・安心に価値を見いだし行動へ>

1 防災(減災)活動へのより広い層の参加 → マスの拡大
2 正しい知識を魅力的な形でわかりやすく提供 → 良いコンテンツを開発
3 企業や家庭等における安全への投資の促進 → 投資のインセンティブ
4 より幅広い連携の促進 → 投資のインセンティブ
5 国民一人一人、各界各層における具体的行動の継続的な実践 → 息の長い活動

防災対策をまとめたパンフレット例えば、家庭や地域でただちに取り組むことができる防災対策をまとめたパンフレット「減災のてびき」や、「もし災害の一日前に戻ることができたら」をテーマにして被災者の体験談をまとめた物語集「一日前プロジェクト」の発行があります。これらは「災害被害を軽減する国民運動」のホームページにも掲載され、文章やイラスト・写真などは非営利の目的であれば、ダウンロードして自由に使用することができます。(左写真参照)

また、平成19年度に全国10個所で開いているのが「ぼうさいカフェ」です。気軽な雰囲気のなかで災害や防災に関する知識に触れてもらうことを目的にしたイベントで、ショッピングモールや公民館などで開催、多数の参加者を集めています。開催結果は、同様の取り組みの普及に役立ててもらうため、報告書として取りまとめられる予定です。

もしかしたら、「お堅いイメージ?」の内閣府が、このような啓発のためのソフト事業を多面的に展開しています。「減災のためには、とにかく自助・共助の重要性への気付きが第一」(渡部元参事官補佐)という強い決意があるからです。前記ホームページにはそれこそ「優良なコンテンツ」が満載、読者のみなさんの取り組みにも多いに参考になるはずです。奮って活用してみてください。

防災行政メモ

内閣府(防災担当)とは?

日本の防災に関する最高機関である「中央防災会議」(会長=内閣総理大臣)の事務局であり、平時には、防災担当大臣のスタッフとして、災害予防・地震火山対策・応急対策・復興対策などの企画立案・総合調整などに当たっている。政府・官民の総合調整を担う部署であるため、ブロック局や各都道府県などに出先機関をもっていない。そのため地方公共団体には、各省庁と連携して情報伝達や指示等を出している。だが近年は、多くの省庁にまたがる案件や中央防災会議の専門調査会が直接扱う案件が増えており、内閣府から地方公共団体に直接情報提供するケースも増えている。

災害被害を軽減する国民運動

※本稿はbside2008年1月号[Vol.01]に掲載したコラムを再掲載しています。